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5.02.2014

初めてのハワイ遠征の旅! ⑧

2001年11月、初のハワイ大会遠征の旅程をすべてこなしたHaumānaは、勝利の喜びとハワイ土産をスーツケースにつめて、一路沖縄へと飛び立っていった。
私とAlaka'iのPoliには、まだまだやるべき事があって、さらにもう一週間滞在することになっていた。
皆が発った次の日、Uncle、Poli、私の三人でKonaからHiloへ移動した。私のドライブでWaimeaを通る路を選んだ。
KonaからHiloへ行く道は大きく分けて2通りある。Volcanoes(火山、国立公園)かWaimeaを通っていくかである。
火山の茶色で荒々しい大地も良いが、やはり海も緑も美しい、Waimeaコースにした。


「夜は絶対にVolcanoesは通っちゃいけないよ」と何度もUncleに注意されたものだ。なんでも魔物が出るというのだ。
そういえば、2009年にHiloに居たUncleを訪ねて、積もる話に花が咲きすっかり夜遅くになり「これからKonaまで帰るので」と言っておいとましようとしたら、Uncleが「エコ、絶対に山に入っちゃいけないよ。Waimeaから海沿いに帰るんだよ」と重々言われたのに、夜遅くで民家のあかりもないし、ましてや街燈もない。(あってもオレンジ色の光でボーッと2~3mを照らすのみ。ハワイ島にはMauna Keaに天文台があるため、その視界をさえぎらないように街燈をつけないのだとロコから聞いたことがある。)途中で標識を見落としたらしく、気がつけば山の道へと入っていった。どんどん坂が険しくなり、遙か下の方に民家らしい建物が点在していて黒い海が時折光ってみえた。
「まずい!!」と思ったが、引き返そうにも道が車一台やっと通れる狭さで、とにかくUターン出来る場所を探すためには坂を登っていくしかなかったのだ。
この時も相棒のPoliが一緒だったから心強かったのだが、Poliときたら「Kumu、また同じ所通っている気がしない?で、どんどん登って行っているよね。あれほどUncleに絶対山に入るなって言われたのに。あれ?あの標識先程も見かけたよね。変だよね。同じ所をぐるぐる回るにしてもずいぶん高い所まで登っているようで、あれ?? これってマジムン(魔物)に迷わされているの?」と気味悪いことを、よりにもよってこんな時に言うかとすっかり頭にきていた私は「Poliおだまり!! 変な事言わない!! 今Uターン出来る場所を探しているんだから!!」とふるえながら言った。それでもPoliはそんな私におかまいなく窓を開け身を乗り出して「Kumu、見てごらんよ!! 満天の星、すごいよ、すごいよ!!」と騒いでいる。私は窓から魔物が入ってきそうでこわかったし、山の空気は思いっきり不気味に冷たかったから「Poli、お願い!! 窓しめて!!」となかば叫んでいたと思う。車一台がやっと通れる山道で、ガードレールすらない所で運転しながら星なんか見れるもんですか!!
結局無事その山道からおりて海の道路にたどりついた時には泣きたくなるほど嬉しかった。魔物にとりつかれたらどうしようと本当に怖かったのだから~。もしかして、いつもPoliに威張りちらしているから、この時とばかりに私をからかった?? Poliめ、プン!プン!
(あ~、ずいぶんと話がそれちゃった。と、もとにもどして)

Konaから左に海、右に溶岩の大地をひた走りに45分程走ったら、まずリッチなリゾート地 Waikoloaが見えてきます。ここはひとつの町のよう。劇場あり、ギャラリーあり、ショッピングセンターあり、船でcheck-in出来るHotelあり。しかもどのHotelも豪華で大きいのだ。(世界中からお金持ちが集ってきます。)
それを通り過ぎてしばらくすると左手の山は薄茶のやわらかそうな草肌をしているのに気づくはずです。そうです、遊び上手なHawai'ianは海で波乗りをし、このような山肌で草すべりをして遊んだというのです。
いよいよWaimeaの町に入ります。ここは夏場でも涼しいから11月のWaimeaは昼間といえども体がふるえます。(もっともKonaは夏の暑さなので半袖のままジャケットも持たず来ちゃったので。)Waimea TownでUncleは煙草ブレイク。私とPoliはあったかいCoffeeでブレイク。
Uncleはひとしきり「あの銀行のそばに黄色いLehuaが咲くから覚えておいて!! あっ、で、あそこのジャカランタは紫がきれいだよ。で、通りの向こうがサニー(リムファミリー)の家で、……」と楽しいおしゃべりをしてくれる。
牛や馬を見ながら広大なパーカーランチ(パーカー牧場)を過ぎたあたりからまた気温が上がり始める。
Honokaaでまたまたマラサダ(ハワイアンドーナッツ)休憩。
曲がりくねった道を通りきり、Laupahoehoeまで来るとHiloはもうすぐ。自然とUncleが小さな声で口ずさむ。
Eia mai au 'o ka boy lā
A'o Laupahoehoe lā ♪
Poliも私も一緒に歌う。するとUncleは嬉しそうに思いっきり笑顔になる。
Akakaの滝を過ぎると、そこはひなびたHiloの町。古いセピア色のイメージの町だ。
最初の用事、メレモナーク事務局のあるホテルの一室に足を運んだ。Uncleは次のメレモナークの件で大会長Dorothy S. Thompsonと話すため。(私はおみやげのT-shirtsをゲットするため。)
用件が済んだUncleは、Auntie Dorothyに「僕の弟子で沖縄でハラウをやっているEKKOとPoli」と紹介してくれた。
Auntie Dorothyは「あ~あなた達ね!Keaukaha小学校の校歌を歌って皆のハートをさらったのは!! もう噂はHiloの町まで届いているわよ。あなた達の噂でもちきり!! そして賞もとったのネ。おめでとう」と言った。
仕掛け屋のUncleは私に向かって「僕のアイデア良かったでしょう」と言わんばかりにウィンクをした。
大きなハワイ島なのにKonaでの噂がこんなにも早くHiloに到達するとは!! しかも「皆のハートをさらった!!」なんて言われると、私の低い鼻がピノキオのように伸びた。

UncleをHiloのお家に送り届け、我々はHiloでの宿泊先であるKeaauの叔母の家へと車を走らせた。
叔母の家へは10代の頃から夏休み中をそこで過ごしたり、Surfer時代、そして今Hulaで年に何度となく訪れるから、まるで我が家へ帰る気分。
Keaauはひっそりとのどかな場所(もっとも2014年現在は、道も広がりショッピングモールが出来て、以前とはすっかり変わってしまっている)で、叔母の家の庭には、美味しい実のなるグァバ、レモン、夏みかん、タンジュリン、オレンジがとり放題、食べ放題。フルーツ好きの私にはこたえられない場所。おなかがすいたら木からもいで、でもって木の下でお腹いっぱいになるまで食べる。(サイコーでしょう!!)そしてお化けと名のついた大きな花のアンセリウム(コレ本当よ!! ロコはOBAKEという)やカトレアや様々な蘭が大きなヘゴの下に吊り下げられていて、私のオアシス。
以前は叔父のお母さん、そうおばあちゃんがパッチワークや編み物を教えてくれて楽しかったけれど、そのおばあちゃんもいつの日か亡くなってしまった。いとこのPaulとCharlyも本国(アメリカ)に行っちゃったから今は叔母と叔父だけで暮らしているので、私が行くととても喜んでくれる。
日本語放送のラジオにむかってロッキングチェアーに座る叔母を見ると胸がキュンとなる。
そうそう叔父はUncle Georgeと同じKeaukaha小学校の同窓生。

次の日からはUncleの指示通りPoliはKumu Ray FonsecaのHālau(Halau Hula 'O Kahikilaulani)でのお稽古が始まった。
Kumu Debbieも心配してランチを持ってきて下さった。



大変ハードなお稽古が毎日3時間程続いた。
私は最初の日だけPoliのお稽古を見ていたが、Uncleと次のプランを練るために別行動しなければならなかったので、Poliの送迎だけをした。
Kumu Rayはとても良い人で、お稽古の後も叔母の家まで訪ねてきて下さって、夜遅くまでおしゃべりをした。
そして最後のレッスンの日、私には本を、そしてPoliにもおみやげを準備していてくれた。
PoliはHo'okupu Ceremoneyの時にもKumu RayよりKoaの木で作られたLeiをいただいていた。
(この時よりHiloに行くとPoliはKumu Ray FonsecaのHālau、そして私はKumu Iwalani Kalimaの所で勉強するのが常になった。)

いよいよ沖縄に帰る日が来た。UncleはHiloの空港まで見送りに来て下さった。
Uncleが空港のロビーに入ってくるとスピーカーから「皆さん、ハワイの人間国宝George Na'ope氏がロビーにいらっしゃいます」とのアナウンスが流れた。
地元の人はUncleと握手したりハグしたり、白人の観光客はUncleと並んで写真を撮ったりしていた。Uncleはイヤな顔もせず皆に笑顔でこたえる。
「エコ、ポーリー、今度はいつ来る?」Uncleはさよならが一番苦手である。Uncleの問いに答えて「もちろん2月よ。UncleのBirthday Partyに必ず来るからね。すぐだよ!!」
何度もお礼を言い、何度もAloha Kissをした。

収穫の多いハワイの旅だった。
飛行機に乗ったら、無性に沖縄に残してきたHaumānaや大会チームの事が気になった。
今頃皆で大騒ぎしているだろうなぁ~。早く日本に、イエ沖縄に着いてほしいと思った。
我々を出迎えた後、サプライズで歓迎パーティーなんか準備しちゃったりして!! キャ~!!

脳天気な私を待ち受けていたのは歓迎パーティーでも受賞パーティーでもなかった。

to be continued...(つづく)



お知らせ

5月11日(日)午後4時~5時半まで、
プラザハウス2Fステージにて、
母の日にちなんだイベント(ライブショー)
“Mahalo E Mama”(お母さんありがとう)を催します。
入場無料です。
どうぞお母様を同伴してお越しください。
子供から大人まで楽しめるハワイアンショーを
Hālau Hula KalākauaとHo'okahi(生バンド)がお届けします。
(左の写真は、1998年に同ステージで踊っているものです。)




新入生募集

美しいハワイの伝統文化フラを学んでみませんか?
男女3才以上から学ぶことができます。
(→詳しくはホームページのクラス紹介ページをご覧ください。)

興味のある方はお電話でご予約の上、ぜひ見学にいらしてみてください。
 お問い合わせ: 098-878-5654 (カラカウア)
※留守番電話になっていますので、 お名前、お電話番号、ご用件をお忘れなく残してください。折り返しご連絡いたします。

新入生募集は、5月末で一旦締め切らさせていただきます。
その後の募集開始は11月からです。
入会を検討されている方はお早めに!