クリスマスデコレーション
一年にこの時期だけ、クリスマスツリーの絵皿のついた食器を25年間使用し続けている。そろそろクラックが入って、いよいよ年代物化しつつある。
普段はマグカップでコーヒーを飲むが、このシーズンだけは受け皿付きの同デザインのコーヒーカップで飲むようにしている。やはり受け皿がついているだけで、ちょっとおしゃれな気分になる。受け皿を片手に持って、右手の小指をちょいとたててコーヒーカップを持って口元に運ぶと、なぜだか昔の記憶がよみがえってきた。
フランスはパリ、友人のアパルトマンのキッチンから見える窓の景色だ。
シーズンはちょうど今頃。友人は仕事で出かけていて、一人で朝食の洗い物をして、わかしたてのコーヒーを飲もうと、まさに同じように受け皿を左手に持ち、コーヒーカップを小指をたててつまみ、窓の外に目をやった。
部屋の中は暖房がきいているので、Tシャツにショーツ姿の私。でも窓外ではどこかの家から真白な煙がのぼっている。煙突からたちのぼっているのだった。沖縄ではなかなか見慣れない光景にしばし眺めいった。真白な煙が、窓外の冷たさを強調しているのだった。
その時のフランスへの旅は2週間余をパリで過ごし、2週間をフランス郊外にあるリゾート地のタラソテラピー付きのホテルで過ごした。ちょうど1999年~2000年にかけてのミレニアムの年だった。
パリではお決まりのセーヌ川あたりを散策し、ルーブルに出かけ、年末のシャンゼリゼでのカウントダウンを楽しんだ。
タラソテラピーのあるホテルでは、毎日いろいろな予約で体と心を癒すことに専念した。夕食はディナー用のドレスを着て席につかねばならないので、ちょっと気を遣わねばならなかったが、朝食はスッピンのまま、ホテルのガウンを着て、本を片手に海の見える(荒波で、とても寒そうな、まさにフランスの冬の海)窓辺に陣取って、2~3種類のヨーグルト、おいしいフランスパンにコーヒーでゆっくりと過ごせるのが最高だった。
一日中、エステをしてもらったり、マッサージ、水療法といって遠くから凄い水の勢いで体の筋肉をほぐすべく、ホースで水をかけられたり、いろんな風呂に入ったり、プールで泳いだり、もぐってゴムのカーテンを抜けると外に出ることの出来る温水プールがあったりで、居心地の良いホテルだったが、たまに近くの村に車で出かけ、カフェに入って全く知らない世界を楽しんだりした。
そのホテルには世界中のアスリート達が泊まるらしく、私の滞在している時にはアメリカから有名なバスケットボールの選手達の派手な宣伝の入った大型バスがとまっていた。プライベートを尊重するホテルだから、彼等に会う事はなかったけれど。。。
リビングに飾ったクリスマスのデコレーションを眺めながら、頭の中はいろんな時にワープする。
点滅するイルミネーションがまた私を違う世界にワープさせてくれるのだろうなぁ。
NLの御近所さん
NLの御近所さん達もクリスマスデコレーションを始めた。
思いっきり家中をデコレーションしている家々、窓辺だけを飾っている家。